耐震診断を行うことが推奨されていますが、何故これを行う必要があるのだろうかと考える人もいるはずです。
これを実施すれば建物の耐震性能が把握できるだけではなく、結果に応じて適切な耐震補強を行うことができるようになります。

 

これまで大地震によって多くの建物が倒壊している

普段生活をしていて建物に対する不安を覚えることがなかったとしても、いざというときのために計測しておくことが大切です。
日本は地震の発生が多く、これまで大地震によって多くの建物が倒壊しています。
耐震性能が十分でなければ大地震ではなくても建物が倒壊してしまう恐れがありますし、他の家よりもひどく倒壊してしまう可能性があるでしょう。

今までに起こった災害では、建物の強度が高ければ命を失うことがなかったというケースがたくさんあります。
そのような教訓から耐震性能を意識する人が増えていますが、現状としては耐震診断を実施している人はまだ少ないと言えるでしょう。
家だけではなく自分や家族の命を守るためにも、耐震診断を実施しておくことがとても重要だと言えます。

➡️耐震診断ってなに?かかる費用と業者を選ぶポイント

 

工事が必要かどうか分かっていない家屋が非常に多い

自宅や所有している物件の耐震診断を行うと、その建物を補強するべきかどうかが分かるので、それに応じて工事を行うことが大切です。
全国には補強や改修が必要な住宅が2,000万棟近く存在していると言われていますが、診断を受けていないことで工事が必要かどうか分かっていない家屋が非常に多いと言えます。

過去の大地震では1980年以前に建てられた家の多くが倒壊したり大破したりしているので、これに当てはまる住宅に住んでいる場合は特に診断しておくべきです。
1980年以前は旧耐震基準をもとに建築されているので、現在の新耐震基準で作られた家屋よりも倒壊や大破するリスクが大きい傾向があります。
木造住宅はもちろんですが、マンションやビルであったとしても旧耐震基準をもとに建築されている場合は、今後地震が起こったときに倒壊する可能性が高いでしょう。

 

旧耐震基準で建てられた物件は早急に診断を行うべき

耐震診断を実施しなければ、補強や改修が必要であるかどうか知ることができません。
旧耐震基準で建てられた物件は早急に診断を行うべきですし、新しい基準になってから建てられたものであっても、老朽化がひどいもの、災害などでダメージを受けている場合は診断を受けるべきだと言えます。

外観は全く問題がない、生活する分には全く問題がないという場合でも、目に見えない部分では耐震性能が落ちている恐れがあるので危険です。
チェックシートなどで簡易的にチェックする方法もありますが、これだけでは正確な耐震性能を計測することが難しいと言えます。
プロに依頼して計測してもらうことで、確実な耐震性能を知ることができ、適切な工事を実施することができるようになるでしょう。

外観や内装が綺麗な状態であったとしても、耐震性能が優れているかどうかは定かではありません。
いくら見た目が美しく保たれていたとしても、大きな地震が起こったときに倒壊する可能性が高い物件かもしれないです。
耐震診断を実施して必要に応じて補強や改修工事を行えば、地震が起こったときに建物を倒壊させずに済むかもしれません。
様々な研究機関などから大地震が発生する可能性について示唆されていますが、いつどこで大きな地震が起こってもおかしくないです。

 

まとめ

実際に災害が起こってから家の補強などをしておけば良かったと後悔をしても遅いので、何かが起こる前に対策を取っておかなければなりません。
工事が必要となった場合はすぐに補強などを完了できるわけではないので、早く始めるに越したことはないです。
いつ災害が起こるか分からないことを理解し、診断や補強工事を早急に行っておくことが大切であると理解しておきましょう。